【タイマッサージ初級講座】は、未経験者を対象にした出張レッスン講座です。この講座を受講することで、プロレベルのタイ古式マッサージのセラピストとして活動することができるようになります。ひとくちに「タイ古式マッサージ」と言っても、その施術法は多岐にわたり、セラピストによっても「月とスッポン」ほど違いがあります。この講座では、タイ古式マッサージの2大流派と呼ばれる「バンコクスタイル」または「チェンマイスタイル」の両方に対応していますが、どちらかひとつを選択してもらってレッスンを行います。両者ともに、手足を十分に圧迫して血行をよくして、身体がほぐれたところでストレッチングを行うというもので、どちらも120分程度の全身への施術アプローチができるようになります。どちらの施術も自然治癒力を向上させて、健康を増進することができる施術方法です。日本全国の多くのサロンで「タイ古式マッサージ」がメニューのひとつとして取り入れられるようになりましたが、これほどまでにポピュラーになったのは、その気持ちよさとすっきり感、体調の改善が多くの人に認められたからこそなのでしょう。
「バンコクスタイル」と「チェンマイスタイル」の両者を比較してみましょう。まず、「バンコクスタイル」では、両母指をそろえて指圧的な圧迫が特徴です。両母指をそろえて圧迫することで強めの圧が可能になりますから、コリを軽減したいとお考えの方には「バンコクスタイル」をおすすめします。「チェンマイスタイル」では、母指を交互に動かしてウォーキングするのが特徴です。強い圧が好きでない方には「チェンマイスタイル」をおすすめします。どちらのスタイルにおいても、全身を走るエネルギーライン「セン」に対して圧を加えながら、滞っているプラーナ(気)の流れを促します。さらに、手掌圧迫によって筋肉に対してアプローチし、血流を上げていきます。全身のエネルギーが循環し、血液や水分が循環するようになって、ほぐれてからストレッチを行います。圧迫だけでなく、ストレッチが加わることで、すっきりとした印象を与えることができます。
手順を覚えることよりも、一つの圧迫が気持ちよくできるようになることが大切です。ひとつの圧迫が上手にできるようになれば、あとはそれを繋いでいくことできっと満足していただける施術ができるようになります。一つの気持ちよい圧迫のためには、大切なポイントがあります。クライアントとの距離感、手や指の使い方、重心移動による体重のかけ方などをきちんと理解することで、無理なく、疲れず、自分自身の身体も壊さない施術ができるようになります。ひとりひとりによって身体の大きさなど個人差がありますので、一人一人に合わせたベストな距離感やスタンスなどを含めて指導させていただきますので、大人数のグループレッスンと比較して、よりスキルが向上しやすいですし、スピーディーにスキルの習得ができる講座です。
背中の痛みは、腰に原因がある場合も多く、色々な原因があるのですが、まず、背中を軽く叩いたり触ったりするだけで骨に響くようなら、骨に原因があると考えてください。そうでないなら、日常の姿勢からくる筋肉疲労か、内臓疾患が原因です。これらは相関関係もありますから、慎重に圧をかけながらクライアントの反応を見ながら行うべきですね。背中のどのあたりに痛みが強く現れているのかによっても原因は違ってきますが、まずは全体を緩めていく必要があります。全体が緩んでいくと、どこか一部分の痛みが顕著にわかりやすくなるものです。背中のエネルギーラインは、東洋医学でいう膀胱経の経絡ですから、そういった臓器に問題があるかもしれません。背中の上の方なら胸の方にある臓器。肺や心臓がそうです。胃の後ろ辺りなら胃が原因かもしれません。肝臓のうしろなら・・・腎臓あたりかも・・・・すごく細かくなっていくので限りなく治療に近づいていくのですが・・・とにかくまずは背中全体を緩めていきましょう。
腰痛を緩和するテクニックを学びます。うつぶせ姿勢で腰を30分間ひたすら押し続けても痛みの緩和はできません。腰痛の大半の原因は臀部の筋肉のこりでしょう。大臀筋、中臀筋、梨状筋・・・どこの部分が痛みの中心なのかがわかれば的確なアプローチができるようになります。上から横から斜めからそれぞれ的確に筋肉にアプローチできるようになることはセラピストにとっての最重要課題です。運動のしすぎでも腰痛になりますし、運動不足でもなります。大腰筋はお腹側からでないとアプローチできません。うつ伏せ姿勢では緩和できません。内臓疾患が原因かもしれません。大腸系なのか、婦人科系なのか、腎臓系なのか・・・痛みの箇所である程度の推測もつきます。ストレスが原因でも腰痛になります。過敏性大腸炎など消化器系は確実にストレスの影響を受けます。内臓疾患なら腹部のマッサージをしないと腰痛は緩和しません。腎臓系の疲労には副腎疲労もあります。全身疲労や慢性的な倦怠感は副腎疲労が原因かもしれません。
胃痛、腹痛、胸痛、生理痛などの不快な症状を緩和するためのテクニックを学びます。これらの痛みは内臓疾患や大きな病気に直結している場合も多く、セラピストが治療することはできませんが、痛みの箇所を把握したら、ある程度の一時的な症状を緩和することは可能です。みぞおちの辺りの「胃痛」は、胃酸の過剰な分泌や細菌などによって胃の粘膜が傷つけられてしまう場合や、胃の機能が低下して不調が起きる場合など、胃痛にも様々な原因があります。ピロリ菌やストレスでも胃痛は生じます。胃炎、食道炎、潰瘍かもしれませんし、心臓に問題があっても胃のあたりが痛んだりもします。胸痛は、鋭く刺すような痛みや、チクチクする痛み、せきや息を吸うと痛むなどの症状は神経痛や筋肉痛などの可能性があります。一方、焼け付くような感覚や圧迫感と同時に体のだるさや呼吸困難が現れる場合、裂けるような痛みが前胸部や背中を移動する場合は、心筋梗塞や大動脈解離などの重篤な病気である場合が考えられます。一時的な緩和が中心ですが、肋間筋を緩めたりさすったりすることで一時的な症状を緩和することができますし、胸周りや肩甲骨周りのコリを緩めることで呼吸を楽にしたりすることもできます。