チネイザンを漢字で書くと「氣内臓」。チネイザンとは、氣内臓療法のこと。お腹にタッチをし、各内臓に気をめぐらせて、内臓を本来の状態にするというマッサージ法。身体の中の老廃物や悪い気が排出されるというデトックス効果が得られます。もともと、TAO(道教)に伝わってきた気功療法ですが、世界中のセレブリティが訪れるタイの最高級スパリゾートでも行われているホリスティックなトリートメントです。
内臓マッサージ チネイザンは、お腹の深いところまで強く刺激する施術法。中国に古くからある「チネイサン」と呼ばれる施術法です。この施術法では、腹部だけを約90分間~120分施術することで、全身の血液の循環を促し、腹部はもとより全身がぽかぽかと温まるまで徹底的に施術します。また、内臓にも血液を送り、各臓器の新陳代謝を促し、内臓を強くする健康法ともいえます。人が健康であるかどうかの最も重要な身体の中心は、内臓が集まっている腹部です。内臓を強くすることで、五臓六腑の各臓器が健康になり、経絡の流れも整えてくれます。単純な腹部の施術ではなく、氣血水の流れを整え、全身が温まり、身体が軽くなる伝統的な治療法です。
チネイザンは、腹部に対してアプローチしていく施術法ですが、単なる腹部のマッサージとは異なります。セラピスト自身も瞑想状態に自分を置きながら行うエネルギーワークでもあります。かなり深いレベルにまで圧を加えながら行いますが、これは、内臓に直接働きかけて、同時に感情のバランスも整えて、生命力を高める施術法と言えます。単に肉体だけではないホリスティックな療法であるチネイザンは、お腹を中心とした腹部への深いマッサージによって、内臓を健康にし、活力をもたらしてくれます。また、呼吸器、消化器、リンパ、神経、内分泌系、及び身体を流れるエネルギー“気”の全てのシステムに働きかけ整えていきます。私たちの研究結果では、チネイザンによって得られた効果は幅広く、便秘の改善、消化機能の向上、内臓のデトックス効果、首・肩・腰の凝りの緩和、深い睡眠、生理不順、生理に伴う不快感の緩和、深いリラクゼーション、感情の安定、自己発見などに治療効果が見られました。
お腹は人間にとって非常に大切な部分。東洋医学では「五臓六腑」という表現で身体の臓器を示しますが、それらの臓器が詰まっている場所。それが腹部です。大切な臓器が収められている場所なのだから当たり前なのですが、赤ん坊だった頃に母親から腹部をなでられた経験は遠い記憶の中に残っているでしょうか?人は、物心が付くと同時に、防衛本能が備わってしまうため、それ以降はあまり他人に触られることも少ない腹部ですが、実は精神と肉体の両面から健康にとって大切な部位でもあるのです。
「腹部だけで90分~120分もマッサージするのか?そんなに長くやって大丈夫なのか?」と思われますが、大丈夫です。ご安心ください。腹部しか触れていないのに、施術後にはびっくりするほど全身が軽くなります。人間は、呼吸のリズムや心臓の鼓動がほぼ決まっているため、お腹から全身にエネルギーが道渡るまでにそれ相応の時間が必要なのです。
チネイザンを受けると、まず、ゆっくりゆっくり腹部が緩んできます。そして徐々に臓器が動き出します。便秘に悩む女性は、世に多くいらっしゃいますが、お腹のマッサージを始めると、大半のレシーバーは数秒で腸の動きが活発になり、その音が聞こえるものです。ストレスにより内臓の働きが悪くなっているような場合には、徐々に身体が「未病」という原因不明の体調不良になっていきます。東洋医学では、臓器に「気」、「血」、「水」を送ることで、その臓器が元気になるという考え方をしますが、定期的にこのマッサージを受ける事で自然治癒力が向上し、健康な状態を保つことができることでしょう。そしてさらに、呼吸が落ち着いてきて、全身がぽかぽか温まってくる頃には、眠気が襲ってきます。ゆったりとしたトリートメントは、快眠を誘い、やがて眠ってしまうことでしょう。目が覚める頃には、すっかり軽くなった自分の身体に嬉しくなるものです。
しかし、このチネイザン。人間の急所に深い刺激を与えるわけですから、事前にカウンセリングが欠かせないものでもあります。安易に見よう見まねで行うと事故につながりかねません。きちんと学んだセラピストのもとで安全な施術を受けていただきたいと思います。 |